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糖尿病予備群とわかったら

 

 

 糖尿病等の生活習慣病は各人の生活習慣と素質が絡み合い発症します。糖尿病は世界 的にも増えており、その合併症が多彩なため、医療費を増やす疾患という経済の面からも 関心が持たれている疾患です。2008年に厚生労働省より発表された日本人の推定糖尿病 患者数は890万人であり糖尿病の可能性を否定できない人は約1320万人とのことです。
40歳以上の3割程度は糖尿病の可能性があるということになります。また、健診では尿糖陰性ですがブドウ糖負荷試験による診断を行うと糖尿病予備群とされる「境界型」の方が 同数以上います。

 

糖尿病予備群のゆくえは…
     糖尿病、心臓病(冠動脈硬化症)、脳卒中になりやすい。

 「予備」とは、ある状態になる前段階ということですから、糖尿病予備群は、糖尿病になる準備が整いつつある人たちという意味です。まだ糖尿病と診断はできないけれども、そのままではいずれ糖尿病になる確率が高いということです。糖尿病になつてしまうと、食事療法、運動療法、薬物療法(飲み薬やインスリン注射)などを毎日続け、定期的に通院しなければなりません。糖尿病になつてから治療し始めるよりも、今の段階で健康に気をつけ、糖尿病にならないようにしたほうがずつとよいと思いませんか。
また近年、糖尿病や糖尿病予備群の人の中には、メタボリックシンドロームに該当する人が増えてきました。メタボリックシンドロームは、動脈硬化が進みやすく、心臓病(冠動脈硬化症)や脳卒中などの命にかかわる病気が起きやすい状態です。心臓病(冠動脈硬化症)や脳卒中を防ぐためには、予備群の時から注意・予防が重要です。

 

※ メタボリックシンドロームに該当する方は…
  肥満(内臓脂肪増加)に、糖尿病・高血圧・脂質異常症(高脂血症)のうち二つ以上を併発している人は動脈硬化が進みやすいことがわかり、たとえそれぞれの病気の程度が軽くて「予備群」の段階だとしても、積極的に治療するようになつてきました。そのような状態を「メタボリックシンドローム」といい、その治療が必要です。

メタボリックシンドローム診断基準

必須項目:腹囲男性85cm、女性90cm以上
上記に加えて以下の3項目中2項目以上が該当する方
・血圧130/85mmHg以上
・中性脂肪150mg/dL以上または

 HDLc40mg/dL未満
・血糖110mg/dL以上

(注)特定健診における空腹時血糖の正常値は100mg/dLが上限です。

予備群と言われるのはどんな人?

 健康な人の血糖値は、体温と同じようにほぼ一定です。食後に少し上がりますが、2時間もすれば元の値に戻ります。糖尿病か糖尿病でないかは血糖値を調べて区別します。その判定の基準は下表のようになっています。

判定区分
空腹時
ブドウ糖75g
接種後2時間値
異常なし
(正常型)
(正常)100mg/dl
(正常高値)100〜109mg/dl
140mg/dl未満
予備軍
(境界型)
110〜125mg/dl
140〜199mg/dl
糖尿病
(糖尿型)
126mg/dl以上
200mg/dl以上

日本糖尿病学会:糖尿病の分類と診断基準に関する委員会報告2010より

糖尿病予備群に該当するのは「境界型」

 糖尿病型と正常型の間は境界型といいます。この程度の血糖値では、糖尿病特有の合併症(三大合併症)は起きにくいことがわかつています。このため、直ちに糖尿病として扱われることはありませんが、境界型の人は、数年以内に糖尿病を発病する確率が高いことが明らかになつています。ですから、境界型と判定された人は、糖尿病予備群です。

食後の血糖値には、特に要注意

 糖尿病には、「糖尿病の人に起こりやすいが糖尿病でなくても起こる」合併症があります。その代表が、動脈硬化症であり動脈硬化による冠動脈硬化症(狭心症,心筋梗塞)や脳卒中です。動脈硬化症は、血糖値が「境界型」でも進行します。つまり、動脈硬化症は予備群の人にも起こる合併症だということです。また、空腹時の血糖値が高い人よりも食後の血糖値が高い人のほうが、冠動脈硬化症や脳卒中の危険が高いことがわかつています。逆に、食後の高血糖をしつかリコントロールすると、動脈硬化の進行が抑えられ、同時に糖尿病になりにくくなることが、科学的な調査研究で証明されています。

糖尿病予備群の人の治療目標

1、糖尿病にならないようにする

 2、動脈硬化の進行を防ぐ

この2つの目標を達成するためには…

 

◆太らない、肥満を解消する
肥満は糖尿病になりやすくなる大きな原因です。また、メタボリックシンドロームは肥満(とくに内臓脂肪型肥満と呼ばれ、おなかが出るタイプの肥満体型)が原因で起こる病気です。食生活では食物繊維を積極的にとり、アルコール・揚げ物日間食を控えて偏りなくバランスよく食べましょう。体重測定を習慣にして増えたら食事内容や量を見直しましょう。

◆からだを動かす
運動不足は肥満の原因ですし、血糖値が高くなりやすい代謝状況を招きます。ふだんの生活の中で、からだを動かす習慣を身につけていきましょう。メタボリックシンドロームの原因である内臓脂肪は、運動を続けると順調に減りますので、運動が特に効果的です。

◆ストレスや疲れをためない
精神的なストレスも糖尿病の大きな誘因。できる限リストレスを避けたいものですが、現代社会ではなかなか難しい問題です。趣味やレジヤー、社会活動など、リラックスできる時間を探してみましょう。からだや心の疲れを癒すために、睡眠時間をできれば7時間以上とるようにしたいものです。